なぜ統計は重要なのか?

小話いろいろ

統計と聞いて、どんなイメージがありますか?

なんか数字だらけでつまらない・・・そんなイメージを持たれていませんか?

この記事では、現代の情報社会における統計学の重要性について解説します。

統計とは、情報社会における根拠と論理を提供する学問

統計を一言で表現すると「データを整理したり、データを根拠に自分の意見や考えを証明するための道具としての学問」だと言えるでしょう。データとは「調査して得られた情報」のことです。

現代の情報社会において、不確実を内包する科学・ビジネスの分野における根拠とは「統計のデータ」です。AI(人工知能)、機械学習、ビックデータなど色々な分野が目覚ましく発展しておりますが、その基礎にあるのは数学と統計です。数学から発展・独立して、現実のデータを解析して役に立つ学問が、統計学だと私は考えています。統計の勉強が、2022年から高校生の必須科目となっていることも、統計の重要性を裏付ける根拠となるでしょう。

統計学は実利的

統計学の素晴らしさの一つは、実利的・功利的であるという点です。複雑なメカニズムを解明しなくても、実利的な議論ができます。

例えば毎朝ヨーグルトを食べると健康になるか?と言う質問について考えます。調べるためにどうすればいいでしょうか?ヨーグルトの栄養成分は、調べれば1つ1つの物質レベルで分析できます。腸内細菌などと言う言葉も有名ですが、どんな菌がいて、その菌がどんな作用を持つかも、試験管の中の話は、多くが解明されてきているでしょう(専門家ではないので、あまり大きなことは言えませんが笑)。しかし、その菌が人間の体の中でどんな働きをするかについては、非常に非常に複雑すぎて、現代の技術では、解明することができません。人間の体は、非常に複雑なメカニズムで成り立っているのです。そのため、ヨーグルトに含まれる菌の働きや、成分1つ1つの作用を調べても、それが健康にどう影響するかは解明できません。

しかし、そこで登場するのが統計学です。

ヨーグルトを食べる人と食べない人に分けて、観察すれば良いのです。それで、長生きするとか、病気にかかりにくいとか、そういったことを調べれば、簡単に毎朝のヨーグルトが健康にいいかを調べることができます(研究デザインはシンプルと言う意味です。簡単にといっても、長い時間はかかります)。これが統計学の強みだと思います。複雑すぎるメカニズムを解明しなくても、単純に比較することで(RCT)、どちらが優れているかシンプルに知ることができます。

統計手法は様々なものがあり、日々進歩を続けていますが、統計学の本質的に優れている点は、複雑すぎるメカニズムをそのままにして、実際に役立つ結論だけを知ることができるというところにあると思います。もちろん、そのまま理由を解明せずに進めていくと、いつか手痛いしっぺ返しは受けることになると思いますので、結論だけ急がずに、着実に研究していく必要はあると考えます。

このように、統計学を理解することは「情報社会における根拠と論理がわかる」と言うことです。

ファクトフルネスと記述統計学

ファクトフルネスと言う本が大流行しました。2018年にビル・ゲイツは、アメリカの大学を卒業したうちの希望者全員に、ファクトフルネスを配ったそうです。

一躍有名となったこの本ですが、この本の功績は、事実の大切さを訴えたことでしょう。

目の前にある情報は正しいのかを吟味するにあたって、事実を根拠にすべきだとしています。例えば「世界の経済格差は拡大している」と言う意見は聞いたことがあるでしょう。それが本当かどうか考えるためにいは、どんな事実を調べれば良いでしょうか。世界の経済格差と言う言葉の中身が、例えば先進国と新興国の経済格差のことを示しているなら、先進国と新興国の経済状況を示す指標(例えばGDP)を調べれば良いでしょう。実際、ファクトフルネスではそのように一つ一つの事実を調べていますが、すると一般的なイメージと事実が乖離していると鋭く指摘しています。

この本の中で事実として紹介されているのは、調査して集めたデータです。このように集めたデータを整理することは、統計学の一つの分野であり、「記述統計学」と言います。

それに対して、先ほどヨーグルトの例で説明したような、一部のデータから全体の傾向を予測することを「推測統計学」と言います。

そのほかにもベイズ統計学など、統計学の分野は発展し続けており、現代科学やビジネスへの貢献は計り知れないものとなっています。今後も「根拠と論理」を提供する存在として、統計学はその地位を確立していくことと思います。

プログラミングが小学校で必修となった

話は脱線しますが、プログラミングは教育課程で必修となり、重要と考えられています。しかし、個人的には統計の方が大切だと思います。また、英語が重要とは言われていますが、私は英語より統計を学ぶべきだと考えます。なぜなら、言葉はあくまで道具であり、言葉で何を伝えたいかが重要だからです。プログラミングは「プログラミング言語」と言われるように、コンピュータと会話するための言葉です。英語もプログラミングも「コミュニケーションツール」だと思います。しかし、コミュニケーションにおいてより重要となるのは、「何を伝えることができるか」だと思います。何を伝えることができるかは、もちろん人間として感情を豊かに成長させることも重要ですし、また、勉強して知識や考え方を育てることが大切だと思います。

統計はどうかというと、実は統計も道具です。しかし統計は先ほども説明したように「自分の意見や考えを証明するための道具」であり、情報社会において最も重要な道具だと言えます。統計の重要性の根拠として、今、統計は学問でもビジネスでも、あらゆる分野で使用されており、何かを証明するための道具としてなくてはならない存在になっているからです。

最後に

統計学の奥深さと面白さを、感じていただけたでしょうか。

別記事では、統計学の勉強をするにあたって、オススメの本も紹介しております。

ぜひ参考にしてください。

統計学の勉強 おすすめ本3選

最後まで読んでくださりありがとうございました。

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