第16章 「インフレ」とは何か?なぜ生じるのか?

投資の意味を理解する

はじめに

インフレを理解することは重要です。なぜなら、お金の価値に直結するからです。

インフレになっているのを知らずに貯金していると、あなたのお金が目減りしていくことになります。逆にデフレの状況では無理に投資するよりも、現金で保有した方が有利な場合があります。

このように、インフレとデフレを理解していないと、あなたの資産を適切に管理することが難しいと思います。インフレとデフレを理解して、適切な資産運用を行う力にしましょう。

インフレ、デフレとは?

インフレはインフレーションの略語です。インフレとは簡単に言えば「お金の価値が減少すること(=物の価値が増加すること)」であり、逆にデフレは「お金の価値が増加すること(=物の価値が減少こと)」です。ここで言う「お金の価値」とは、「何かものを買ったりサービスを受けたりする能力」のことです。お金の価値と物の価値は、片方が上がれば他方が下がる関係で、反比例します。

これだけは暗記してしまってもいいと思います。もちろんこれから詳しく説明していきますので、文脈の中で理解を深めれば、インフレとデフレがどっちがどっちだったか間違えることはないと思います。

インフレの具体例を考えていきます。

例えばあなたが1万円の貯金があるとします。1年後に20%のインフレが発生した場合、あなたのお金の価値はどうなるでしょうか。

20%のインフレが発生すると、元々は1万円の価格だった物が、20%価格が上昇して、1万2千円になると言うことです。つまり、1万円で買えていた物が買えなくなっており、お金の価値が減少したと言えます。言い換えると、物の価値が上昇したと言えます。このように、お金の価値と物の価値は反比例の関係になっています。

インフレの種類は?

インフレは原因によって分類されており、デマンドプルインフレとコストプッシュインフレが代表的です。どちらもインフレなので「物の価値が上がっている状態」と言うことを念頭において、以下の記事をお読みください。

まずは、デマンドプルインフレについて解説します。デマンドとは「需要」のことであり、プルは「引き上げる」と言う意味です。つまり、「需要によって引き上げられた」インフレと言うことができます。需要が増えて、物の値段が上昇している状態です。

次に、コストプッシュインフレインフレについて説明します。この文脈で用いるコストの意味は「原材料の値段」であり、プッシュとは「押し上げる」と言う意味です。つまり、「原材料の値段が上昇することで押し上げられた」インフレということができます。原材料の値段が上がって、製品の値段が上がっている状態です。

同じインフレでも、上記のような原因があることをご理解いただけたでしょうか。

以下では、インフレとは区別すべきハイパーインフレという現象について解説します。

ハイパーインフレとは?

ジンバブエドルが、何億何兆という数値となるようなインフレを引き起こしたことを、ご存知の方は多いと思います。あのように、制御できないインフレが発生することをハイパーインフレと言います。明確な定義はありませんが、非常に高く、急速なインフレをハイパーインフレとされています。

ハイパーインフレが生じると、どうなるでしょうか。私たちの持つ日本円で考えてみます。もし明日50%インフレしたら、あなたは日本円を持っていたいと思いますか?

反語表現になりますが、私は持っていたくありません。今日100円持っていても、次の日に50円の価値になってしまうなら、それは通貨としての機能の一つである「価値の保存」という機能を果たしていないからです。そうなったら、日本円はみな他の国の通貨に両替されるか、金などに換金されてしまうでしょう。そのため、ハイパーインフレが生じると、その通貨は通貨としての機能「価値保存」を失う可能性があります。

通貨の基本的な機能3つは?

前のセクションで「通過としての機能を失う」と説明しましたが、通貨の基本的な機能は3つあります。

①価値保存②尺度③支払いの3つです。

①価値保存:通貨は、価値が保存されなければなりません。先程ハイパーインフレの時に説明したように、もし次の日に価値が半分になるような通貨があれば、その通貨を保有したい人は少ないでしょう。通貨が流通するためには、価値が保存される必要があります。

②尺度:通貨は、物の価値を測定する尺度となります。基準といってもいいでしょう。バナナはどれくらいの価値なのか?スマホはどれくらいの価値なのか?それぞれの価値を考える際に、通貨による価格を考えると、分かりやすいでしょう。このように、通貨には尺度としての機能があります。

③支払い:これが最も重要な機能となります。何かものを買う時に、対価としてお金を支払います。お金がなかったら、品物を取引するのに苦労するでしょう。通貨には、品物の取引を容易にする支払いという機能があります。

通貨供給量とインフレ

ミクロ経済学では、通貨供給量が増えるとインフレになるとされています。通貨供給量とは、流通する通貨の量です。例えば日本国内の通貨供給量が、もともとの2倍になったら、どうなるでしょうか。物の量が変わらなければ、理論的には値段は2倍になると考えられます。そのため、通貨供給量が増えるとインフレが生じるとされています。

コロナショックによる大規模な金融緩和により、日本国内の通貨供給量は大きく増加しているため、今後日本はインフレになると考えられています。インフレになると予想されているのは日本だけでなく、アメリカなども含めた大多数の国も含まれています。今後の物価の動向が懸念されます。

物価の指標は?

物価の指標には、消費者物価指数があります。ある年の物価を1として、現在の物価が1.5なら、50%インフレしたといえます。100円のものが150円になったということです。以下に統計局の消費者物価指数のページを掲載しておきますので、参考にしてみてください。

統計局ホームページ/消費者物価指数(CPI)
消費者物価指数は、全国の世帯が購入する財やサービスの価格の平均的な変動を測定するもので、総務省統計局が毎月作成しています。結果は各種経済施策や年金の改定などに利用されています。

注意点として、消費者物価指数は、品質を考慮していません。トマトを例に考えます。昔のトマトと、現在のトマトは、同じ品質なのでしょうか。今の方が農業も運送業も進歩しており、私たちが手にするトマトの品質は上がり、昔より甘くて美味しいトマトになっていると思われます。もし品質が向上しているなら、昔のトマトより値上がりするのは自然なことと言えます。そのため、消費者物価指数=インフレとは言えませんが、ある程度の目安にはなると考えられ、インフレの指標として消費者物価指数が用いられています。

まとめ

・インフレは物の価値が増加すること。通貨の価値が減少することとも言い換えられる。

・インフレには2種類あり、デマンドプルインフレとコストプッシュインフレがある。

・ハイパーインフレとは、非常に高く、急速なインフレのこと。

・通貨の基本的の秋脳波価値保存、尺度、支払いの3つ。

・通貨供給量が増えるとインフレになる。

・物価の指標は、消費者物価指数。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

「インフレーション」wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/インフレーション

「ハイパーインフレーション」wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/ハイパーインフレーション

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